サブ3.5に必要なVO2maxは52.3|3時間30分切りの条件を数字で確認

サブ4を達成した次に見えてくるのが、3時間30分切り。サブ3.5です。

サブ4からの上積みは30分。数字だけ見ると届きそうに思えますが、必要な走力は想像以上に上がります。この記事では、その差を数値で確認します。

結論:必要な数値

指標サブ3.5に必要な値
VDOT(レースタイムから算出)44.6
VO2max(GPSウォッチの表示スケール)52.3
必要な巡航ペース1kmあたり4分59秒

サブ4の必要値と並べると、差がはっきりします。

サブ4サブ3.5
VDOT37.944.6+6.7
VO2max(時計スケール)44.652.3+7.7
ペース5分41秒4分59秒42秒速く

1kmあたり42秒。 これがサブ4とサブ3.5の距離です。フルマラソン42kmを通して、この差を維持し続ける必要があります。

そして注目すべきは、サブ3.5の必要VDOT(44.6)が、サブ4の必要VO2max(44.6)と偶然同じ数値になっている点です。数字の見た目に惑わされず、どちらの尺度の話をしているのかを常に確認してください。

他の距離ではどのタイムに相当するか

距離タイム
5km22分00秒
10km45分36秒
ハーフ1時間41分05秒

ハーフで1時間41分を切れていれば、サブ3.5の走力はあります。 実務的にはこのハーフの記録が最も分かりやすい指標です。サブ3.5を狙う多くのランナーが、まずハーフで1時間40分切りを目標にするのはこのためです。

10kmで45分30秒、5kmで22分。いずれも、サブ4圏のランナーから見ると明確に速い水準です。

練習ペースの目安

VDOT 44.6に対応する練習ペースです。

練習の種類ペース(1kmあたり)用途
Eペース5分37秒ジョグ。土台づくり
Mペース4分51秒レース想定走
Tペース4分40秒閾値走。20分程度維持
Iペース4分17秒高強度。3〜5分の繰り返し

ここでも、Eペース(5分37秒)が目標レースペース(4分59秒)より遅い点に注意してください。

サブ3.5を狙う段階になると、この原則を守るのが難しくなります。走力が上がると、5分37秒のジョグが「遅すぎて逆に走りにくい」と感じるようになるためです。しかし練習の大半を占めるジョグで疲労を溜めてしまうと、閾値走やインターバルの質が落ちます。

サブ4からサブ3.5への移行で必要になるのは、練習量の増加と、強度のメリハリです。 全部を中途半端な速さで走る「なんちゃって練習」では頭打ちになります。

実際のデータ

参考として、実際にサブ3.5を達成したランナーの記録です。真夏の国内フルマラソン、気温の高い条件でのレースでした。

項目数値
ネットタイム3時間31分台
レース当日の時計のVO2max表示54.0
タイムから算出したVDOT44.1

理論上の必要値52.3に対し、時計の表示は54。2ポイント弱の余裕でネット3時間31分台という結果です。

なおこのランナーは、その1年前に時計の表示48でサブ4を達成しています。つまり1年で時計の表示が6ポイント向上し、タイムは28分短縮しました。VO2maxが実際に伸びる指標であることの一例です。

サブ4からの移行で変わること

数字の上では30分の短縮ですが、必要になる取り組みは質的に変わります。

距離への耐性。サブ4圏では30km走を月1回こなせば形になりますが、サブ3.5のペースで30km以上を走り切るには、より高い持久力が必要です。

閾値走の重要性。1kmあたり4分40秒を20分維持する練習は、サブ4圏のランナーには相当きついものです。しかしこの領域を鍛えないと、マラソンペースが上がりません。

月間走行距離。個人差はありますが、サブ3.5圏では月150km前後が一つの目安とされています。

注意点

ここに挙げた数値は理論値であり、好条件が前提です。

前述の実例でも、必要値を上回る走力を持ちながら、実際のタイムは3時間31分台でした。暑いレースでは理論値より数分から十数分遅くなることを見込んでおくほうが安全です。

特にサブ3.5は、ペース配分の失敗が致命傷になります。 1kmあたり4分59秒という設定は、サブ4圏から上がってきたランナーにとって「少し速い」と感じる水準です。序盤に10秒速く入ると、30km以降で1kmあたり30秒以上落ちることも珍しくありません。

まとめ

  • サブ3.5に必要なVDOTは44.6、時計のVO2maxスケールでは52.3
  • 必要な巡航ペースは1kmあたり4分59秒。サブ4より42秒速い
  • ハーフで1時間41分を切れていれば走力としては到達している
  • 実例では時計の表示54でネット3時間31分台。理論値より余裕を見ておくほうが安全
  • サブ4からの移行では、練習量の増加と強度のメリハリが必要になる
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