ガーミンの予想タイムは何で決まる?|マニュアルの説明と、「速すぎる」と感じる理由

指標を知る

ガーミンの時計が表示する「予想タイム(レース予測)」は、何をもとに計算されているのでしょうか。ガーミンのマニュアルによると、新しい機種ではVO2max(最大酸素摂取量。持久力の目安になる数値)の推定値と、数週間分のトレーニング履歴から計算されます。ただし、計算式そのものは公開されていません。

古い機種のマニュアルには、もう1つ大事な前提が書かれていました。予想タイムは「そのレースに向けた適切な練習を終えていること」を前提にしている、というものです。

結論:ガーミンの予想タイムについて、公式に書かれていること

項目ガーミンのマニュアルの説明
何から計算するかVO2maxの推定値と、トレーニング履歴(数週間分のデータを分析して予想を調整)
出す距離5km・10km・ハーフ・フルマラソン
正確にするための条件ユーザー設定(プロフィール)を入力し、最大心拍数を設定する
使い始め走りの特徴を学ぶまで、数回のランが必要
計算式公開されていない

Forerunner 245 と Venu X1 のマニュアルの説明をまとめたものです。表示のしかたやメニューの名前は、機種によって違います。

古い機種と新しい機種で、説明が変わっている

マニュアル予想タイムのもとになるもの前提として書かれていること
Forerunner 920XT(古い機種)VO2maxの推定値と、公表されているデータそのレースに向けた適切な練習を終えていること
Forerunner 245、Venu X1VO2maxの推定値と、トレーニング履歴(前提の記述はなし)

古い機種の予想タイムは、「いまの走力(VO2max)で、きちんと練習を積んだ場合のタイム」という前提で出されていました。新しい機種では、数週間分の練習の記録も計算に入るように説明が変わっています。練習の記録をどう使っているか(たとえば走った距離が少ないと予想が遅くなるのか)は、マニュアルには書かれていません。

「速すぎる」と感じるときに考えられること

ガーミンの計算式は公開されていないため、このサイトの一覧表と比べて何分違うかは分かりません。参考として、同じVO2maxの値から、このサイトの一覧表(Daniels-Gilbertの式)で計算した予想タイムを並べます。

時計のVO2max5km10kmハーフフル
4027分39秒57分27秒2時間07分22秒4時間22分20秒
4525分03秒52分00秒1時間55分18秒3時間58分23秒
5022分53秒47分27秒1時間45分13秒3時間38分15秒
5521分03秒43分38秒1時間36分41秒3時間21分06秒
6019分28秒40分22秒1時間29分23秒3時間06分19秒

このサイトの計算でも、予想タイムは「その距離に必要な練習ができていて、好条件で走れた場合」の値です。Apple Watchを使うあるランナーの約2年分の記録では、5kmはほぼ予想どおりでした。一方、距離が延びるほど実際のタイムは遅くなり、フルマラソンでは予想より4〜6%遅い結果でした(Apple WatchのVO2maxで予想タイムは当たるのか)。ガーミンの時計で同じことが起きるかは、このサイトでは確かめていません。

もう1つの理由として、時計のVO2maxと、レースのタイムから計算した走力の差があります。同じランナーの2回のフルマラソンでは、時計の値はレースタイムから計算したVDOT(走力の指標)より約10ポイント高く出ていました。詳しくはガーミンやApple WatchのVO2maxはあてにならない?にまとめています。

注意点

  • この記事はマニュアルのまとめ:ガーミンの時計を実際に使って確かめたものではありません
  • 機種や更新で変わることがある:予想タイムの計算は、ソフトウェアの更新で変わることがあります。新しい機種のマニュアルも確認してください
  • 一覧表との比較は参考:同じVO2maxでも、ガーミンの予想タイムがこのサイトの表と同じになるとは限りません

時計ごとのVO2maxの見方はGPSウォッチのVO2maxはどこで見る?、自分の値での予想タイムはVO2max別マラソン予想タイム一覧表で確かめられます。

出典

表の予想タイムは、Daniels-Gilbertの式(速さと酸素摂取量の関係)とCooperの式(12分間走とVO2maxの関係)を使い、トップの一覧表と同じ方法でこのサイトで計算したものです。

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