テーパリングは何週間前から?|約16万人のデータでは「3週間・続けて減らす」が最も速かった

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レース前に練習の距離を落とす「テーパリング」。何週間前から、どう減らした人が速かったのでしょうか。Stravaに記録された市民ランナー約16万人のマラソンを調べた研究があります。

最も完走タイムが速かったのは、レース前の3週間、続けて距離を減らした人たちでした。減らしたのが1週だけで、それもレース直前の週ではなかった人たちと比べて、完走タイムは中央値で5分32秒(2.6%)速くなっています。

結論:テーパリングの型と、縮んだ完走タイム

テーパリングの型4時間の男性なら4時間の女性なら
3週間・続けて減らす約6分速い約8分速い
2週間・続けて減らす約5分速い約8分速い
3週間・途中で戻る週がある約4分速い約7分速い
2週間・途中で戻る週がある約3分速い約5分速い

比べている相手は、「減らしたのは1週だけで、レース直前の週は減らしていない」型です。研究の男女別の割合(3週間・続けて減らす型で男性2.38%、女性3.19%など)を、4時間の完走タイムに当てはめて、このサイトで計算しました。

この研究の「テーパリング」の数え方

研究では、レース5〜6週前の平均の週間距離を基準にしています。レース前の4週間のうち、それより距離が少なかった週の数がテーパリングの長さ。1〜4週間に分かれます。

さらに、減らした週がレースの直前に続けて並んでいれば「続けて減らす」、途中で距離が戻る週があれば「途中で戻る週がある」と分けています。たとえば3週間の場合、3週前・2週前・1週前のすべてが基準より少なければ前者です。

なお、どの型でどれだけ距離を減らしていたか(何%減らしたか)は、論文に数字が示されていません。この記事でも、減らす量は分かりません。

同じ長さなら、続けて減らした人のほうが速かった

2週間でも3週間でも、続けて減らした型のほうが、途中で戻る週がある型より速い結果でした。4時間の男性に当てはめると、2週間なら約5分と約3分、3週間なら約6分と約4分の差です。

4週間続けて減らした型は、3週間の型をわずかに下回りました(男性2.34%、女性2.63%)。長ければ長いほど速い、という結果ではありません。距離を減らさなかった人は約16万人中84人だけで、数が少なすぎて比べられていません。

目標タイム別:3週間・続けて減らした場合

完走タイム男性(2.38%)女性(3.19%)
3時間30分約5分速い約7分速い
4時間00分約6分速い約8分速い
4時間30分約6分速い約9分速い
5時間00分約7分速い約10分速い

どの型でも、女性のほうが縮んだ割合は大きくなっていました。完走タイムが長い人ほど、同じ割合でも縮む分数は大きくなります。

注意点

  • 記録を比べた研究:実験で確かめたものではありません。テーパリングの型を選んだ理由(ケガ、仕事の都合など)は分かっていません
  • 「速くなった分」は推定:研究では、各ランナーの10kmの最速ペースから予想した完走タイムと、実際のタイムの差で比べています
  • Stravaの利用者のデータ:2014〜2017年に、Stravaで練習とレースを記録していた人たちです
  • この記事はテーパリングの方法を勧めるものではありません:研究の数字をまとめたものです

レース前の30km走の研究は30km走は何回走ればいい?、練習の距離と完走タイムの関係はサブ4の月間走行距離は何km?、当日の入り方はマラソンの「前半の貯金」は得か損か?にまとめています。

出典

  • Smyth B, Lawlor A. Longer Disciplined Tapers Improve Marathon Performance for Recreational Runners. Frontiers in Sports and Active Living, 2021(論文の本文)

完走タイム別の分数は、研究の割合(中央値)を使ってこのサイトで計算したものです。

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