速く走ったほうが、カロリーをたくさん使いそうですよね。実は、同じ距離ならペースによる差はわずかです。目安は体重1kgあたり1kmで約1kcalで、体重70kgの人なら5kmで約385kcal、10kmで約770kcalを使います(安静時の分を含む。1kmあたり6分の場合)。フルマラソンを4時間で完走すれば、約3,230kcalです。
結論:距離別・体重別の消費カロリー
| 体重 | 1km | 3km | 5km | 10km |
|---|---|---|---|---|
| 50kg | 約55kcal | 約165kcal | 約275kcal | 約550kcal |
| 60kg | 約65kcal | 約200kcal | 約330kcal | 約660kcal |
| 70kg | 約75kcal | 約230kcal | 約385kcal | 約770kcal |
| 80kg | 約90kcal | 約265kcal | 約440kcal | 約880kcal |
| 90kg | 約100kcal | 約295kcal | 約495kcal | 約990kcal |
計算式は「体重(kg)×(距離km+時間)」。走るのに使う分(体重1kgあたり1kmで約1kcal)に、安静にしていても使う分(体重1kgあたり1時間で約1kcal)を足しています。表は1kmあたり6分で走った場合の値で、5kcal単位に丸めました。フルマラソンの表も、この記事の後半で同じ計算をしています。
時間別:30分・1時間走ったときの消費カロリー
「30分走ったら何kcal?」と時間で考える場合は、ペースによって走る距離が変わるため、消費カロリーも変わってきます。
| 時間とペース(1kmあたり) | 距離 | 50kg | 60kg | 70kg | 80kg | 90kg |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 30分・5分 | 6.0km | 約325kcal | 約390kcal | 約455kcal | 約520kcal | 約585kcal |
| 30分・6分 | 5.0km | 約275kcal | 約330kcal | 約385kcal | 約440kcal | 約495kcal |
| 30分・7分 | 約4.3km | 約240kcal | 約285kcal | 約335kcal | 約385kcal | 約430kcal |
| 1時間・5分 | 12.0km | 約650kcal | 約780kcal | 約910kcal | 約1,040kcal | 約1,170kcal |
| 1時間・6分 | 10.0km | 約550kcal | 約660kcal | 約770kcal | 約880kcal | 約990kcal |
| 1時間・7分 | 約8.6km | 約480kcal | 約575kcal | 約670kcal | 約765kcal | 約860kcal |
時間で比べると、差ははっきり出ます。同じ1時間でも、1kmあたり5分で走れば7分で走るより約36%多く使います。ところが距離をそろえると話は別。体重70kgで10km走った場合、5分なら約760kcal、7分なら約780kcalで、差は安静時の分の約20kcalにすぎません。
フルマラソン:体重と完走タイム別の消費カロリー
| 体重 | 3時間 | 4時間 | 5時間 | 6時間 |
|---|---|---|---|---|
| 50kg | 約2,260kcal | 約2,310kcal | 約2,360kcal | 約2,410kcal |
| 60kg | 約2,710kcal | 約2,770kcal | 約2,830kcal | 約2,890kcal |
| 70kg | 約3,160kcal | 約3,230kcal | 約3,300kcal | 約3,370kcal |
| 80kg | 約3,620kcal | 約3,700kcal | 約3,780kcal | 約3,860kcal |
| 90kg | 約4,070kcal | 約4,160kcal | 約4,250kcal | 約4,340kcal |
計算式は上と同じ「体重(kg)×(42.195+完走時間)」で、10kcal単位に丸めています。完走タイムで差が出るのは安静時の分だけで、体重70kgなら3時間で走っても6時間で走っても、差は約210kcalです。一方、体重が10kg違うと、4時間で完走する場合で約460kcal違います。走るのに使う分(約420kcal)と、安静時の分(約40kcal)の合計です。
同じ距離なら、ペースで変わらない理由
この目安のもとになっているのは、1963年のMargariaらの研究です。平らな道を時速9〜22kmで走ったとき、1kmあたりに使う正味のエネルギーは、速さにほとんど左右されませんでした。速く走れば1分あたりの消費は増えますが、そのぶん早く走り終えるので、合計はほぼ同じになるという理屈です。
METsで計算すると、どれだけ違うか
運動の強さをMETs(安静時の何倍のエネルギーを使うか)で表した「Compendium of Physical Activities」(2024年版)を使い、「METs×体重×時間」で計算する方法もあります。体重70kgで1時間走った場合を比べてみました。
| ペース(1kmあたり) | METs(Compendium) | METsで計算 | この記事の計算 |
|---|---|---|---|
| 5分(時速12km) | 11.8(時速7.5マイル) | 約826kcal | 約910kcal |
| 6分(時速10km) | 9.3(時速6〜6.3マイル) | 約651kcal | 約770kcal |
このペースでは、METsで計算した値のほうが約9〜15%少なくなりました。1kmあたり7分(時速約8.6km)は、Compendiumの速さの区切りの間に入ってしまい、そのまま使える値がありません。どちらの計算が正しいかは、この比較だけでは決められません。
フルマラソンでは逆に、METsのほうが多く出ます。Compendiumではマラソンは13.3METsで、体重70kgで4時間なら約3,720kcalと、上の表より約490kcal多くなります。METsの計算は時間に比例するので、ゆっくり走るほど多く出て、6時間なら約5,590kcalです。距離で決まるMargariaらの結果とは合わないため、この記事では表に使っていません。
時計の表示が少なく見えるとき
時計やアプリの数字が表より少ないと感じたら、次の3つが考えられます。
- 安静時の分を含まない表示:時計やアプリによっては、運動で増えた分だけを表示し、安静にしていても使う分を含めないことがあります。この記事の表は、安静時の分を含めた値です
- 推定の方法が違う:時計の消費カロリーは、心拍数・体重・速さなどから各社の方法で推定した値で、計算の中身は公表されていません
- 体重の設定:時計に登録した体重が実際と違えば、表示も変わります
注意点
- 目安の数字:Margariaらの研究は、トレッドミルで走った2人の陸上選手を測ったものです。走り方(ランニングエコノミー)、坂、風、気温によって、実際の値は変わります
- 歩いた区間:途中で歩くと、1kmあたりの消費は走るより少なくなります
- 体重の増減について:この記事は消費カロリーの数字をまとめたもので、体重の増減についての助言はしていません
体重とVO2maxの関係は体重が減るとVO2maxは上がる?で詳しく扱っています。
出典
- Margaria R, et al. Energy cost of running. Journal of Applied Physiology, 1963(論文のページ)
- 2024 Adult Compendium of Physical Activities「Running」(速さ別とマラソンのMETs)
- Compendium of Physical Activities「Unit Conversions」(1METは体重1kgあたり1時間で約1kcal)
表の数字は、上の値を使ってこのサイトで計算したものです。


