マラソン大会の申込で書く「予想タイム(申告タイム)」は、多くの大会でスタート位置(スタートブロック)を決めるのに使われます。
初めてのフルマラソンなら、10kmやハーフの記録から計算した理論値に、少し余裕を足したタイムを書くのが現実的です。
たとえば10kmを60分で走れる人の理論値は4時間33分ですが、初めてのフルマラソンでは、これより遅くなる可能性を見込んでおくほうが安全です。
結論:手元の記録別の目安
| 手元にある情報 | 予想タイムの出し方 |
|---|---|
| 10kmやハーフの記録 | 下の換算表で理論値を出し、余裕を足す |
| GPSウォッチのVO2max | 一覧表で理論値を出し、余裕を足す |
| どちらもない | 無理に速いタイムを書かない。制限時間と比べて考える |
予想タイムは何に使われるのか
大会の案内では、申告されたタイムをもとにスタートの整列ブロックを決めると説明している例があります(出典参照)。速いタイムを申告した人ほど前に並び、未記入の場合は最後尾のブロックになる大会もあります。実際より速いタイムを書くと、周りのランナーとペースが合わず、自分も周りも走りにくくなります。
10kmの記録から出す
| 10kmのタイム | フルマラソンの理論値 | 理論値より6%遅い場合 |
|---|---|---|
| 45分 | 3時間27分 | 3時間39分 |
| 50分 | 3時間49分 | 4時間03分 |
| 55分 | 4時間11分 | 4時間26分 |
| 60分 | 4時間33分 | 4時間49分 |
| 65分 | 4時間54分 | 5時間12分 |
| 70分 | 5時間16分 | 5時間35分 |
| 75分 | 5時間37分 | 5時間57分 |
ハーフマラソンの記録から出す
| ハーフのタイム | フルマラソンの理論値 | 理論値より6%遅い場合 |
|---|---|---|
| 1時間40分 | 3時間27分 | 3時間40分 |
| 1時間50分 | 3時間47分 | 4時間01分 |
| 2時間00分 | 4時間07分 | 4時間22分 |
| 2時間10分 | 4時間27分 | 4時間43分 |
| 2時間20分 | 4時間47分 | 5時間04分 |
| 2時間30分 | 5時間06分 | 5時間25分 |
上の表にない記録は、VDOT計算機に入力すると、フルマラソンの換算タイムが出ます。分未満は切り捨てています。
換算した値と、市民ランナーの実際のタイムとの差は、ハーフのタイムからフルマラソンは予想できる?で研究の数字とあわせて比べています。
なぜ余裕を足すのか
理論値は、短い距離の走力が、そのまま42kmまで続くと仮定した値です。フルマラソンでは、後半の失速や暑さで、これより遅くなることがよくあります。あるランナーの実測では、初めてのフルマラソンは、時計の値から出した理論値より6%遅く、2回目は4%遅い結果でした(Apple WatchのVO2maxで予想タイムは当たるのか)。表の「6%遅い場合」は、この1人分の実測をもとにした目安です。すべての人が6%遅くなるわけではありません。
記録も時計の値もない場合
- 根拠のない速いタイムは書かない:前のブロックに並んでも、自分のペースで走れなければ意味がありません
- 制限時間と比べる:大会ごとに制限時間(たとえば6時間)と途中の関門があります。予想タイムが制限時間に近い場合は、関門の時刻も確認しておくと安心です
- 申込の前に10kmを一度計る:練習で10kmを走ってタイムを計れば、上の表で目安を出せます
目標タイムごとの必要な走力は、サブ5、サブ4.5、サブ4の記事にまとめています。レース当日の5kmごとの通過タイムはマラソン ペース別 通過タイム表で確認できます。
制限時間に間に合うペースと通過タイムは、フルマラソンの制限時間に間に合うペースは?で計算しています。
出典
- 京都マラソン2023 よくある質問「スタートブロックはどのように決めているのですか?」(申告タイムによるブロック分けの例)
- ぐんまマラソン よくある質問(申告タイム未記入は最後尾、制限時間の例)
換算タイムはDaniels-Gilbertの式によります。


